「ウィルスソフト」という言葉の使い方
ソフトウェアにおけるウィルスは、迷惑行為を引き起こす「プログラム」のことを意味する。こいつは自動で何かしでかすことはなく、攻撃者が何かしらの意図でインストールしてくる代物だ。自然発生的にやってくるものではない。そのウィルスを駆除するかインストールされないように対策するのが「ウィルス対策ソフト」。しかしなぜかこれを「ウィルスソフト」と呼ぶ人が多数いる。
こちらのブログでWordpressかPCにウィルスを仕込まれたという記事があった。気になったのは以下の記述。
ウイルス感染前からPCにはソースネクストのウイルスソフトを入れていました。
ウイルス感染後スキャンし直すとAdobe Flash Player が最新でないことがわかりました。
もしかしたら、そこを突かれたのかもしれません。
なので、すぐに最新のものに更新しました。
その後もウイルスソフトについて調べていると ウイルスの検知率はソフトによって違うことがある という情報を見つけました。
引用元:http://www.me-tarou.net/entry/2017/10/02/193438
ウィルスソフトを自分でインストール。ウィルスを自分でインストール。ちょっと何言ってるのかよく分からないけど、本当はウィルス対策ソフトを入れていたと言いたいのだと理解した。ITリテラシーが高くない人々だけがこの記述をするのかと思ったけど、アプリ開発やMySQL等のミドル構築のプロフェッショナルが「ウィルスソフト」を連呼するのを見たことがあるので、意外と理解されていないのだなぁと思った。
でも風邪薬は、風邪対策薬じゃないよな
家人とこの会話をしていたら、こんなツッコミがきた。風邪を治すのに飲む風邪薬は風邪対策薬って言わないよ。家人は薬剤師なので薬関係の取り扱いが多い。目薬もそうだし、確かに。。。
とはいえ、ウィルス自体がソフトウェアであることを考えたら、ウィルスソフトはウィルス自体のことになる。それをインストールするというのだから毒を自分で飲む行為だと言っても過言じゃない。なので間違っている。
セキュリティの教育を若者にして欲しい
この間違いが起きる根本は、ウィルス等の攻撃手段がちゃんと認識されていないことが理由じゃなかろうか。色んな比較サイト見てて「検知率が高いからこのソフトが一番!!」といったアホな記事が山ほど出てくる。だいたい5年くらい前の知識で書かれた比較情報が今もまかり通っているのだ。
ウィルス対策ソフトウェアや、脆弱性をついた攻撃を自動でしてくる悪意あるBOTの知識は義務教育レベルでしてほしい。そうしないと、Wordpressをのっとられた人々が自分が攻撃元になって訴えられるなんてことが起きるようになる。攻撃元と偽装されたら最後、PCが全部取り上げられて、PCに侵入した痕跡がみつからなければ攻撃元認定される世の中なんだよね。
結論:ウィルスソフトではなく、ウィルス対策ソフト
それだけが言いたかった。